2015年3月6日(金) の予定

NHKの報道について・・・

2月19日に放送されたNHKの番組「戦後70年・摩擦社会を生きる(4)”ヘイトスピーチ”はどこへ」が捏造されたものではないかとの疑惑があり、ネット上でも疑問に感じた人達が検証を行っているようだ。

http://www.tweetmatomemory.com/kokunainews/post-483/
など

現在の時点でNHKが「これは捏造して製作した報道であり、当放送局の設定した架空の人物像を役者が演じて撮影されたものです」と認めていない事を先に述べさせておきます。


さて、番組内容の具体的な「検証」は、他の人達に任せておくとして、私がこの疑惑を見て感じた事を簡単に述べておきたいと思う。
(このNHKの番組が捏造であるとの前提にしていますのでご注意を)

本来であれば、ヘイトスピーチと言う括りの中には「日本人は人攫いだ、強姦魔だ。従軍慰安婦に謝罪と賠償を」と訴えるデモも、「天皇制があるから身分差別がなくならないのだ」と訴えるデモも、「靖国解体、天皇いらない」と訴えるデモも、「ヤンキー、ゴーホーム」と訴えるデモも含まれるのではないか・・・と思われるが、多分、NHK基準では「日本人を誹謗中傷する言論・表現はヘイトスピーチには含まれない」と思われるので、NHKの指摘する「ヘイトスピーチ」とは、日本人が日の丸を持って日本の領土や主権を守ろうとしたり、不逞外国人に対して抗議の声を挙げるようなデモに限定されるでのあろう・・

要するに、いわゆる「行動する保守」と呼ばれる運動全般が、ヘイトスピーチデモ(街宣)だと設定しているものと思われる。
(このように言えば「日本人に対するヘイトスピーチも同様に考えている」と言い訳をするかもしれないが)


何にせよ、ここからの話は私が想像するNHKの脳内設定を基に進めて行く。


さて、では何故NHKは「架空の人物」の設定に当たり、貧困者を選択したのか?

別に「経済的に裕福な人物像」でも良かったと思うのだが、貧困者を選択したのであるから「ヘイトスピーチをするような人間は貧困者が多い」と言う「偏見」を作り、そのような偏見に視聴者を誘導したかった事が読み取れる。

もっと分り易く言えば「格差社会がヘイトスピーチを生んだ、温床となっている」と言いたいのだろう。
格差社会のよって生まれた底辺層、貧困層の不満が人種差別やヘイトスピーチと言う形で噴出していると言う単純な構図で説明したいと思っているのかもしれない。
拡大解釈をすれば「貧しいからといって、こんな風に人種差別やヘイトスピーチをするような人間になったら駄目ですよ」と言う警笛を打ちたいのかもしれないし「人種差別やヘイトスピーチをすれば、自ら底辺層、貧困層と告白するような恥ずかしい事ですよ」と揶揄したいのかもしれない。

さすがに、その「真意」については架空の設定を行った人間にしか分からないが、必ず「目的」は存在している。

真のドキュメンタリーであれば、まずは「ヘイトスピーチをする人間は、どのような人間?」と言う疑問があって、その取材を通じてどのような人間が多いかとか、ある種の傾向を発見したり、或いは原因となるモノに迫ったりして、ヘイトスピーチを取り巻く背景、事情を明らかにし、それを報道する事によって多くの視聴者に「ヘイトスピーチ」と言うものに対する正しい理解を促進させるべきである。

しかし、NHKは「ヘイトスピーチをする奴は貧困層の連中だ」と言う「偏見」を与える為に、ドキュメンタリー形式を装う形でプロパガンダ番組を制作し報道した。


このような「偏見」が創られてしまうと、いわゆる貧困層(日本人の平均収入の半分以下の収入、つまり年収114万円以下の人達らしい)を見る世間の目が「人種差別を行う傾向の高い人達」となってしまう。

勿論、そのような事実が本当にあるのか、ないのかは私は知らない。

しかし、アメリカは強烈な人種差別国家であり、黒人に対して差別をする国家であるが、アメリカにおいて白人と黒人でどちらが経済的に裕福かは誰でも分かる事である。
アメリカでは、裕福層が貧困層を差別していると言える。


ネットが普及するまでは、概ねではあるが、在日韓国・朝鮮人は差別を受けて日本人よりも貧しい生活、制限のある生活を強いられているとする「偏見」が創られていた。

しかし、昨今は「在日韓国・朝鮮人は日本で差別を受けて・・・」までは設定されているものの「その為に貧困で苦しんでいる」との部分が削除されている。

そうなった背景にはネットによる「真実」の周知効果であるとか、在特会の運動による成果であったりするのだろう。

生活保護でも、朝鮮人は7%約4万人が受給し、日本人の受給率は2%以下で毎年経済的困窮が原因で2万人近い人達が自殺している。
在日の高齢者の多くは年金制度に加入せずに無年金者となって、生活保護を貰っているが、日本人の高齢者は月額65000円程の年金で苦しい生活をしている。
このような「真実」が、今は多くの日本人の知る所となったのだ。

苛める日本人=経済的に裕福
苛められる朝鮮人=経済的に貧困

と言う図式がおそらく理想なのだろうが、今の時代には無理になってしまったのだろう・・・


こんな風に「何故、NHKは架空の人物の設定を貧困者にしたのか?」を考察してみると、NHKの脳内の「思惑」を推察する事になり、色々と考えを深めてしまう。


と、長々とうんちくを述べてしまいましたが、小難しく考える必要はなく、実はNHKにしても深く考えていなかったとは思います。

単に「人種差別をするような奴は貧乏人だ」と揶揄し、「こんな連中の言い分は聞く必要がない、単に自分の貧困の不満の捌け口に人種差別を楽しんでいるだけ」と言いたかっただけでしょう。


そして、その根底にあるのは、NHKの職員達による「貧困者」への差別意識でしょう。

NHKこそが、貧困者を最も馬鹿に、蔑んでいるからこそ、ヘイトスピーチと貧困層を繋げようと考えたのでしょうね。


昔、とある漫画で「用務員は掃除だけしておけば良いのだ」と言う台詞があり「用務員や清掃関係者などに対する偏見や不快を与える不適切な内容でした」とお詫び・訂正がされた事があったが、今回の捏造番組は「社会的弱者や貧困層の方々に対する偏見や不快を与える不適切な内容」と言うしかない。


【投稿者】
川西大了

登録番号
No.884
日時
3月6日(金)
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