2015年10月5日(月) の予定

安保改正反対運動の反省

去年の夏に閣議決定によって「今後は集団的自衛権を行使出来るように憲法解釈を変更する」事になり、それに伴ってこれまでは「個別的自衛権」の範囲での行動しか認めてこなかった自衛隊の行動(関連法案)に、「集団的自衛権」の範囲での行動も認めるように、それまであった安全保障関係の法律を改正する事となった。

これまで、自衛隊に対して攻撃があった時にしか反撃出来なかったが、これからは(仲間の)軍隊に対して攻撃が加えられた時にも、自衛隊が反撃する事が出来るようになる。

「友達や仲間を守る」と言う表現をすれば聞こえは良い。
「自分が攻撃を受けた訳でもないのに、友達や仲間に加勢して戦争に参加する」と言う表現をすれば聞こえは悪い。

この2つは、どちらも「正しい表現」である。


私も、支那がアメリカを大陸間弾道弾(ICBM)で攻撃した際に、日本の自衛隊が迎撃するのは反対だ。何故なら、アメリカは「竹島」「拉致」「尖閣」等の侵略に対して何もしてないから。
日本を守っていないアメリカを守る為に、関係の無い日本まで支那と戦う事になるかもしれないリスクを負う「意味」が分からない。

とは言え、支那が南シナ海へ進出し緊張が高まりつつある現状、シーレーンの確保等の観点からも日本の安全保障問題として適切な処置を講ずる必要があるのも事実。

無法者国家(支那)の横暴に対して、他の国々が協力して「封じ込め」「防衛」をしなくてはならないのも分かる。
いわゆる「集団安全保障」である。国連の基本理念である。
(もっとも支那は、その国連の常任理事国で拒否権があるから、支那の横暴に対しては機能しないけどねw)


ま、そう言う話は、今更しても仕方ない。もう可決して成立してしまったのだから・・・


さて、この安保改正については「憲法違反」だとの指摘、批判が当初よりあったが、国会の場で証言に立った憲法学者が揃って「違憲だ」とした事で、反対する野党は「法案の中身」に対してより良い改正となるように協力するような事はせず、終始、下らない愚問やら、揚げ足とりやら、レッテル貼り等で攻撃し、結果として「非常に不満がある内容の安保改正」として可決・成立してしまった。

数で負けている野党に、民主主義の手続きでは廃案にする事は出来ない状況だったのだから、野党は可決・成立を阻止しようとするよりも、その中身に対して、問題点を適切に指摘、糾弾して、より良い改正となるように協力するべきだっただろう。

日本は直接民主主義ではなく間接民主主義であり、議会制民主主義を取っている。
その日本で、選挙で選ばれた国会議員が多数決で決める事が、少なくともこの国では「民主主義」だとされている。

反対派が「民主主義を守れ」と叫んでいる姿がニュース等で報じられていたが、残念ながら、反対派達のやっている事が「民主主義の否定」であった・・・

国民から選ばれた国会議員の賛成多数で決めようとしている法案に対して、デモと言う行為で反対運動をする行為こそが、民主主義に対する否定であり、挑戦である。


例えば、私は入管特例法に反対だが、この法律は国会議員が国会で賛成多数で可決・成立させたものだ。
だから、今、必死になって民主主義の手続きに則って廃止する為に、国民や有権者の人達に「この法律は私達の安心して暮らせる生活を脅かすものだ。チョンコは犯罪を犯しても退去強制がないので犯罪率が高い」と訴えかけている。

そして、その為に何が一番大事かと言うと、国会議員の半分以上が「入管特例法を廃止した方がいい」と考えるようになる事だ。


何が言いたいかと言うと、あの状況で「安保改正」を否決する「力」を持っていたのは、共産党・社民党・民主党などの「野党」ではなかったのだから、本当に反対している人達が「本気」なのであったら、自民党(+公明党)に「反対」してもらわなければならなかったはずだ。

であるなら「安倍死ね」「安倍殺せ」と叫び、安倍の首をブルドーザーで轢くとか、何の阻止する効果もなかろう。
ヘイトスピーチをして、ヘイトパフォーマンスをして「悦」に入っているだけだ。
もっとも、実際に彼らは「安保改正阻止」なんて本気で考えていなかったのだろうけどね・・・
それを口実に、ヘイトを楽しんでいただけ・・・


日本の各地で「戦争法案反対」「徴兵制反対」と呼びかけて署名を集めていたが、これも愚の極み・・・

確かに、そのように訴えかければ、署名の集まりは良くなるだろうが、そんな「嘘」「紛らわしい」表現で有権者を騙して集めた署名に意味も価値もない。
そんなの、電話帳を見て、適当に住所・氏名を書いた署名用紙と何も変わらない。

つーか、自民党も公明党も、彼らなりに「戦争と言う悲劇が起きないように・・・」と考えて、安全保障を守る為の法改正をしようとしているのだから、「戦争法案に反対します」の署名を何百万と集めても、彼らにしたら「これだけ多くの人が戦争を回避したいと思っているのだから、絶対にこの安保改正は可決・成立させなければならない」となるだけだ。

「徴兵制反対」の署名なんて、更に意味不明である。

自民党も公明党も、「誰が徴兵制なんて言ってるの?」でお終いだ。



あまりにも過ぎる反対派の人達の低レベルぶりに、私は正直「こいつら、わざとやってるのか? 本当は朝鮮戦争に自衛隊を派兵させたいから反対する振りをして実は本当に反対する気がないのか?」とか勘ぐってしまったw

今に思えば、何度か「自衛隊を朝鮮戦争に送る安保改正に反対」と言う主旨で街宣をやった時に、血相を変えて妨害に来ていた連中の事も納得が行く。


たら、ればの話だが、野党議員が「朝鮮有事の際に、自衛隊が韓国軍を支援するのはおかしいじゃないですか? 韓国は竹島を不法占拠している敵国ですよ。敵国を支援するなんて国民は誰も納得しませんよ」と言っていれば、与党も絶対に痛い所だった。

何故なら、その点こそが、今回の「真の目的」だから・・・
アメリカが見捨てた後の韓国に、北からの侵攻があった時に日本に韓国を守らせるのが、今回の本当の狙いだから。

しかし、それが無かったって事は、その部分についてだけは、与野党で「合意」があったのだろう。


在韓米軍の撤退、指揮権の返還は来年に差し迫っており、北は既に休戦協定の破棄を宣言して、いつでも準備オッケーの状態だ。

自民党はアメリカの命令によって、野党は朝鮮戦争に自衛隊を送りたい為に、利害が一致したのだろう。



私は小さい1人の人間だが、歴史の証人として断じて書き残しておきたい。

今回の安全保障関連法案の改正に対して、野党もシールズとか言う連中も、更には保守や愛国を自称する者も「誰も本気で反対などしなかった」と・・

この安保改正に対して「アメリカに擦り寄る政策」「自衛隊はアメリカの傭兵じゃない」として反対していた人達は、僅かではあるがいた事は事実だが・・


【投稿者】
川東大了

登録番号
No.965
日時
10月5日(月)
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